漢詩 中秋の名月
中秋の月に對す
陰暦8月15日は「中秋の名月」で、新暦で今年は10月3日です。
昔から「中秋の名月」にお供え物をして、お月見をする風習が色々有りますが、今でも十五夜の「お月見」の行事が各地で開かれています。
月を観てもの思いに耽るとか、望郷の想い、兎にまつわるお伽話等々、何故か月は人の心をとらえます。中国でも唐の時代に月を詠った有名な詩が沢山有ります。又今から約1300年前、遣唐使の阿倍仲麻呂が留学先の西安から故郷奈良を想う望郷の詩「天の原ふりさけみれば春日なる三笠の山に出し月かも」は余りにも有名です。猿沢の池の観月の宴で三笠山に上る名月に故郷への思いを馳せて詠いました。
天の河と中秋の名月
中秋對月
一天如水漢河流 一天、水の如く漢河(カンガ)流れ
三笠山頭白兎浮 三笠の山頭 白兎浮かぶ
泛舫清池耽雅趣 舫(フネ)を清池に泛べて雅趣に耽(フケ)り
今宵望月奈郷愁 今宵 月を望めば郷愁、 奈(イカン)せん
大空一帯は、水のようで、天の河が流れ。
(奈良の)三笠の山の頭(イタダキ)に名月が浮かぶ。
舟を美しい(猿沢の)池に泛べて雅やびな観月に耽り。
今宵の月を望めば、しみじみと故郷が偲ばれる。
一天: 大空 漢河: 天の河 三笠山頭: 奈良の三笠山のいただき
白兎: 月(名月) 舫: 舟 雅趣:みやびやかな趣 奈郷愁: 故郷への思い
ススキと十五夜の月
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