漢詩 懐古の詩
吉野山に遊ぶ
桜花爛漫
「荒城の月」の詩に有りますが荒れ果てた城に散る桜吹雪は日本文化の象徴の春景色です。
「一目千本、吉野の桜」も日本の櫻の名所として余りにも有名です。その吉野の桜には城ではなく、やはり南朝は後醍醐天皇ゆかりの如意輪寺でなければ似合いません。
何れも桜花爛漫の華やかさと裏腹に、花の散り際の潔さが、世の盛衰を想い起こさせるからではないでしょうか。 吉野に遊び、崩れた土塀、境内の池に散る桜を見ながら往時を偲びつつ、、
題 春日遊吉野山
靄靄芳山彩淡紅。 靄靄たる芳山は、淡紅に彩られ。
賞櫻傍谷訪禅宮。 櫻を賞し、谷に傍う禅宮を訪れる。
渓泉冷處花将散。 渓泉、冷やかな處、花将に散らんとし。
荒蘚頽垣古殿空。 荒蘚,頽垣の古殿は空し。
<春の靄たなびく吉野は全山淡紅(櫻)に彩られ。桜を愛で谷ぞいの禅宮を訪れる。渓水、清よく冷やかな処(境内の池)に、今にも花が散らんとし(浮かび)。荒れ果て苔むす、頽れ落ちてた土塀の古殿は空しい。 (南朝の往時を偲ばせる)
芳山: 吉野山 淡紅 : 淡い (櫻 色) 渓泉冷處: 冷たく清らかな境内の池 荒蘚頽垣: 荒れ苔むす崩れた土塀
土塀沿いの櫻(染井吉野)
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